★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜





「凌兄、おかえり!」



花嫁修行、つまり夕飯を作らない日は、いつもこうやって凌兄の帰りをお出迎えをする。



「ああ、ただいま」



あたしの頭を撫でて、笑いかける。



スーツ姿の凌兄は、来ないだまで大学生だったのに、違和感なく似合っている。


社内でも、きっとモテてるんだろうなぁって思う。



…そして、それを想像しただけで落ち込む。


鞄を受け取っても、なかなか中に入ろうとしないあたしに、首を傾げる凌兄。



「…どうした?」


……ただの嫉妬だと、わかっているのだけど。




「凌兄の背が、縮んじゃえばいいのに…」


「はあ?」


そしたら、今よりモテなくなるかもしれない。



「それか、もっとその性格の悪さを全面に押し出してよ!」


そしたら、きっと見かけに騙されて近寄る人も、離れてくのに…。