「凌兄おはよう!」
「…あ?なんだよ、珍しいじゃねぇか」
お前が早く起きてるなんて。
…当たり前だよ。
今日はなんの日だと思ってるの?
凌兄は昔からこの日が嫌いだから、きっとわかってないだろうな…。
「凌兄、今日早く帰ってきてね!」
あたしがそういうと、凌兄はぽかーんとした顔をした。
けど、今度は嬉しそうに優しい笑顔になって。
「…いつもそう言えよ」
あたしに、キスをした。
凌兄はやっぱりずるい。
あたしが計画してること、なにも知らないくせに…。
今日はあたしが喜ばせる計画をしてるのに。
なんで先に、あたしの方が喜んでしまっているんだろう。

