…ま、凌兄はそんなこと、覚えてもいないだろうけど。 ま、いいんだけどさ。 「ベチャ!」 うわっ!また水入った〜。 …考え事なんかしている場合ではない。 本当に大丈夫だろうか…。 はぁ、と溜め息をついてしまった。 あの時―― ムカつくというより、ショックだったんだと思う。 自分も否定されたようで。 もし自分があげても捨てられてしまうのだろうか、と。 悲しくなっていたんだ。