「え?あ、これ?
今さっきね、玄関の前で女の子に渡されたの!」
りょうちゃんにって。
…やっぱり。
あたしは妙な脱力感に襲われた。
しかしすくさまばっ!と復活する。
やばい!このままでは危ない!
もしこれを雛が凌兄に渡しに行けば…またさっきと同じようになることは目に見えている。
そんなことを可愛い可愛い雛にさせるわけにはいかない!!
あたしはなんとしても雛を止めなくては!と顔をあげる。
「ひな…っ!」
「これりょうちゃんに渡してくるねっ!」
「え!?ちょ…!!」
ひ、雛ぁぁぁあ!!
だめよだめよだめよ!
「ま、待ってひっ!」
「あ、りょうちゃん」
なぬーーーっ!?

