小さな女の子の大きな瞳と、目が合った。
何を言われるのか恐くて…僕はドキドキしていた。
けど栞は、ニコッと笑った。
「かわいーっ!!」
そう叫んだかと思ったら…僕は栞に抱き着かれていた。
びっくり…放心…
僕はどうしたらいいのか混乱していた。
そして、僕から離れると…
「おとこのこなのに、しおりよりかわいいっ!!」
興奮したように、ニコニコ笑顔になりながらそう言った。
暖かい…
栞の笑顔を見ていると、そんな気持ちになった。
……嬉しかった。
血の繋がった親に家族と認めてもらえなかった僕を、いとも簡単に受け入れてくれたことが…たまらなく嬉しくて……
「…ありがとう……」
僕は思わずそう言っていた。

