ぼそっと呟いた雫の声。






アタシはそれを見逃さなかった。


「塾で出会った仔なんだけど、すごく優しいの!!頭もいいし~どうしよ。」






やっぱり皆好きな仔できて、友達に話すよね。雫は強くていいなぁ。アタシは怖くて友達にも離せないよ。雫、ごめんね…








急に自分への罪悪感が押し寄せてきた。






「…そっかぁ!!おめでとう!!相談ならいつでも聞くからね☆どんどん電話してっちょ♪」



「ありがと~美紀のおかげで元気出た!!また学校で話そうね~バイバイ☆」


「バイバ~イィ」


アタシは電話をきった。







そっか。そろそろ受験だもんね…雫は頭いいし、卒業したら別れちゃうかも。



…野愛とも別れちゃうかもしれない。



急に悲しくなってきた。








でも、今この時間を精一杯楽しもうと思う。一秒一秒が大切な時間だから…