―それから3年後―


今もアタシは過去の思いを引きずっていた。




好きな人が出来て告白しようと思っても、何かが胸につっかかっている。




…恋愛しちゃいけない



好きな人ができても、そう思ってしまう。必ず自分に言い聞かせてる。“人を絶対好きになってはいけない”と…



それを相談できずにいた。


また前みたいになってしまうと怖いから。





…それってただ逃げてるだけ。


でも本当に怖いの。…人なんて簡単には信用できない。


アタシは自分の心にブレーキをかけた。






「…俺の事、少しだけでも考えてくれないかな??待つから」
「ごめん、無理」

アタシはキッパリと断った。






伊吹の気持ちはすごく嬉しいよ。
アタシも伊吹の事は本当に好きになりそうな時があった。
でもね、伊吹の事は好きになっちゃいけない気がするんだ。



「気持ちは嬉しいけど…ごめんね」


アタシはそう返信をした。


嬉しい…嬉しいよ…!!
嬉しい気持ちが溢れてくる。
でも好きになったらいけない。


アタシは伊吹の返信を聞くのが怖くて、すぐパソコンを消した。