「ちょっ…ちょっと!ジキル!!」

そう体を揺すられて起きたジキル。


目の前にはゼルの姿があった。


「…何の用だ。」

目を開けて、そう素っ気無く言う…。


「大変なのっ!例の彼女が……」

ゼルが言葉を全て吐ききる前に
ジキルは上半身を起こし、
寝台から立ち上がった…。


スタスタと、足早に向かうのは
昨晩、彼女を寝かした部屋。


そのドアは開いたままで
ライター、ラックス。
そして…レナの姿があった。


部屋に入ると…
血を流したルアンが寝台の上で
此方を怯えたように見つめている…。


「…一体、どういう事だ。」

ジキルの冷めた声が響き渡り…
3人は振り返った。