「何故、自分から火に飛び込むんです?
私には…分からない。貴方が…」

ライルはそう肩を震わせ、
ジキルは小さなため息を吐く…。


「分かられたくも無い。
貴様のような現実逃避している人間にはな」

ジキルはそう歩き始めた。

ルアンを庇い、
抉られた背中の傷は深い…。


胸を撃たれた…銃弾の傷跡
機械獣に抉られた腕の傷も…
血液は止め処なく流れた。





……ルアンをさらに赤く染めるほど…。




「いい加減…目を覚ませ。」

そう光りのある屋敷の外へ出て行くジキル…。


その後を歩いて、
ライターとラックスは追った。




一人取り残されたライル。


「私は……」



(どうすればいいのですか…)


ライルは深く、長いため息を吐いた…。