「ガハッ…。」


そう血を吐き出したセイルは
一心にライルを見つめていた。


撃たれた部位を手で抑えたまま…
にやりと不適に笑ってみせる…。


「実の…兄、でも…。
悪人は…許せぬか…」

ボタボタと流れる血…
ライルは拳銃を下に下ろした。


「申し訳…ございません。」

握り拳を握り…ライルは
そう歯を食いしばる…。



その時…、ジキルの体が揺れ…
ルアンに凭れ掛る形になった。