「風鈴・・・・・・」






「何ですか、姐さん。急に改まって。」







「分かっているんだな。」







風鈴はその言葉に、笑顔で頷いた。







「その幸せを・・・お前は望むんだな。」







「姐さんには分からないかもしれないけど。」







「あぁ。分からないね。」







少し怒ったように、凪雛が言った。







「家族を、自分の命を懸けて守りたいんです。10年前は出来なかったけど・・・凪雛姐さんは、反対?」








「お前はそういう子だよ。風鈴。反対なんかしやしない。アンタはわっちの妹だ。アンタのことはわっちが一番分かっている。」








風鈴は安心したように笑って、言った。







「頼みます。雪月のこと・・・」