―雪女郎―  風鈴

寿が、雪月を睨む様子を見て、呉葉は苦く笑った。





「それじゃあね。雪月ちゃん、お閖ちゃん。」






後ろの寿を引っ張って、先を歩いて行った。






「もー。寿ちゃん、なんか恨みでもあるの!!」






「いーよ。お閖ちゃん。それより、湯屋行こ。」







二人がはしゃいで、湯屋へ向かっているころ。







女将の座敷には、3人の女郎が呼ばれていた。







「さて。今回は、お前ら3人の禿のことだ。」






中央に座るのが凪雛。






その右に氷雨。






左に先程到着した、呉葉。






女将と向かい合うように座っていた。