『新入生が入場します』
たくさんの拍手とたくさんの視線
まだシワ一つない制服をきた高校生にしては少し幼い顔付きの生徒の列が進んでいく
「わぁ~みんな私のこと見てるって、めっちゃ私自意識過剰ぢゃん」そんな事を思いながら、人と人の間に出来た道を進んでいく
『第30回私立港浜高校の入学式をはじめます。開会のあいさつ~』
イスに座って壇上を見つめる
「早く終わんないかなぁ~私クラスどこになるんだろぅ。先生は若い人がいいなぁ~やっぱり男の先生でしょ。でも高校といったら青春☆やっぱり恋しないと『熊谷咲妃さん・・・・・熊谷さん?!』・・・「はっ はい!」
急いで返事をして勢いよく立ち上がる
後ろの方から微かに笑い声が聞こえる
「あ~やっちゃったよ。考え事すると周りの声が聞こえないんだよねぇ。お母さんの呆れた顔が目に浮かぶよ・・・」


