月の雫〜The Moon Drop〜

「ありがとう、もう大丈夫。」


「ああ。」



手が離れると思っていたが、そのままだった。



嬉しくなって、シャナもそのままもたれた。



「ゴメン、殴って。」


「あ〜。」



あの時を思い出し、シャナは目をつぶった。



「痛かったわ。」


「…悪い。」


「許してあげる。」



フフッと笑うと、やっとアルも力を抜いた。



「キャッ!?」



いきなり引き寄せられ、抱きしめられたシャナは自制が間に合わず悲鳴が飛び出た。



「生きててよかった。」



消え入りそうな声で囁かれ、シャナは物凄く申し訳ない気持ちになった。