「おはよう、姉さん。」



シャナはラスの声で朝を迎えた。



「おはよう。
早いのね。」



外を見ると、まだ暗い。



「うん、早いうちに出たほうが、人目につきにくいと思って。」



さすがラス。


計画性がある。



シャナはこっそり感謝し、身支度を始めた。



すでにラスは動きやすい服装になっている。



「僕、後ろ向いてる。」



気を利かせて、ラスは壁に顔を向けた。



「ありがとう。」



シャナはなるべく急いで着替え、ラスに声をかけた。



「お待たせ。
もう着替えたわよ。」