月の雫〜The Moon Drop〜

「シャナ…。」



嗚咽を漏らしながら、アルはもう一度シャナを呼んだ。



シャナ…ッ!


今降りた窓には、鉄格子がついていた。


そして、さっき見た顔は綺麗に化粧を施されていたけど、目の下には隈があり、痩せていた。



あの時の事が原因だとしか思えない。


…閉じ込められていたんだろ?



俺は助けられなかった。


何の為に俺は魔法が使えるんだよ!



くそぉっ!



アルは歯を食い縛って立ち上がり、スワン邸を後にした。