「ラス?」



私は生きてるわよ、とシャナ。



「姉さん…?」


「そう。」


「なんで…?
死んでたんじゃ…。」


「誰も慌てていて脈を確認しなかったでしょ?」



そう言ってシャナはまた笑った。



「どうして死んだフリなんか?」


「そうでもしないとこの家を出られないじゃない。」



ラスは深呼吸を繰り返した後、ベッドに腰掛けた。



「僕に協力出来る事はない?」



さすが、話が早い。



「お父様がお医者様を呼ぶのを止めて、このまま埋めて欲しいの。」


「つまり、誰にも生きてるか確認させるな、ってことでしょう?」

「そう。」



ラスは任せて、と頷き、部屋を出て行った。