しばらくして、正気に戻ったスワンにシャナは外出禁止、人と接触禁止にされた。



一定の時間がたつたび、何もないか誰かが見に来る。



食事も運んでこられたものを食べる事になった。



唯一心を許せる家族のラスとも引き離され、シャナは精神的に参ってしまった。



何も食べず、誰とも話さず。


外から格子をつけられた窓を一日中眺めて過ごした。






「誰か、シャナイアを良くしてくれ。」



スワンが部屋の外で医者に言っているのを聞いたことがある。



それなら自由にしてくれればいいのに、とシャナはぼんやりした意識の中で考えた。



もう、このままいっそ断食して死のうか。


お母様のところへ行けるなら。


来世でアルと一緒になれるなら。