月の雫〜The Moon Drop〜

「そのつもり。」



二人は嫌な笑みを交わし合った。



「じゃあ俺も帰るわ。
じゃあな、シャナ。」




アルはニッと笑って、シャナの頭を撫でて出ていった。



残ったシャナとラスはまだ座っているベラの所に戻った。



「ベラ?」



正面に座った二人に見向きもしないベラにシャナが声をかけた。



すると、いきなり顔をあげ、ベラはシャナに噛み付いた。



「お姉様、何て事をしてくれたんです!
スワンの名に泥を塗るつもりですか!」


「ベラ…。」


「公爵も可哀想に、あんなよそ者の前で辱められて。」



シャナはカッとなって怒鳴った。



「アルをそんな風に言わないで!
公爵よりよっぽどまともでいい人だわ!」


「お姉様はどうして昔からそうなんです?
ラスもお姉様ばかりかばって!」



わっとベラは泣きだしてしまった。



でもシャナはまったく気に止めず、ドアを指した。