月の雫〜The Moon Drop〜

シャナはさり気なく、公爵が閉めた鍵を開けた。



「さて、今日はただ会いに来たのじゃなくて、結婚の話を。」



またか。

シャナはうんざりしてソファーに腰掛けた。



2日に一回はこの話だ。



すかさず公爵はシャナの隣に腰をおろす。



「公爵は私が好きではないでしょう?」



今日こそは諦めてもらおうと、シャナははっきりと話しかけた。



「そんなことはありません。」


「父の財産や、私の階級で結婚をお決めになったんでしょう?
私は好きでもない相手と結婚したくはないんです。」



言ってやった。

これで諦めてくれると思い、一息ついた。



が。
公爵はシャナの台本どおりの考えでいてくれなかった。