月の雫〜The Moon Drop〜

「お給料ももらえるし、アルが旅に出る時楽でしょ?
妹さんに綺麗な服も買ってあげられるし。」


「嬉しいけど、いい。」


「どうして?」



断られるとわかっていながらも、どこか期待していたシャナは本気でがっかりした。



「なんでも。」



アルはその話に乗りたかったが、もしシャナが結婚して出て行ったらいる意味がないと考えて、首を横に振った。



「残念だわ…。」



そんな風に目を伏せないで欲しい…。

俺だってここに住んで、一緒にいたい。



アルもいつからかシャナを好きになっていってしまった。



もし、結婚なんかされて、取り残されたらと思うと苦しかった。



「まあ、会いに来るからいいじゃないか。」



気丈に振舞って、アルはベッドから飛び降りた。