月の雫〜The Moon Drop〜

もう笑う気力は残っていない。



「あの人、本当に婚姻届を出すつもりかしら。
きっと、お父様の財産目当てなのに…。」


「出されたら終わりだな。」



アルはシャナをベッドに座らせながら言った。



「まあ、いざとなったら助けてやるよ。」


「どうやって?」



結婚式に乱入とか?

婚姻届を出す前に燃やすとか?


シャナは色々な案を考えた。



「俺は冒険者だぜ?」



ニッと不敵な笑みがシャナの心を軽くした。



「もしかして、月の雫って本当にあるの?」


「もちろん。」


「何か魔法使える?」