季節はもう暖かい頃を過ぎ、暑くなってきていた。



結婚の話はシャナが必死でスワンを説得し、先延ばしになっている。




毎日シャナは窓際に座ってアルを待ち続けた。


もう一ヶ月程前、アルに恋をした、と確信した。


侍女に恋愛について色々質問し、ようやく確信を得たのだ。



なのに、ここ三ヶ月程アルは来ていない。


シャナは飽きる事なくずっと窓辺に座っていたが、さすがに気は重くなっていった。



もしかして、嫌われたかな?

また行き倒れたのかな?






でも、そんなシャナの心配をよそにある日ひょっこりアルは姿をあらわした。