月の雫〜The Moon Drop〜

「それはちょっと…。」


「何?」



…冷ややかな視線。



実の弟をもってしても、逃げ出したくなるような視線だった。



それでもシャナへの愛が勝ったのか、勇敢にも指摘した。



「その馬はかなり大きいから、女性には不便なんじゃないかな?」



かなり下手にまわった発言だったが、シャナにはその気持ちが伝わらなかったらしい。



「この子がいいの。」



うわ~、今の姉さんかなり嫌な女だな。



ラスは口元に泣き笑いのような笑みを浮かべた。



そして、アルはと言えば、マジ泣きしそうである。



「なんでそんな怒ってんだよ~。」


「馬鹿。」



吐き捨て、シャナは主に話しかけにいってしまった。



「本気か?」


「だろうね。」



金貨を数え始めたのだから、そうなのだろう。