中には自分の荷物以外に皆で共有する物が入っているため、かなり重い。



まあ、シャナにとってだが。



「シャナ?」


「姉さん?」



2人が心配して声をかけるとシャナはやっと返事を返した。



「大丈夫。」


「いや、でも…。
俺が持つよ。」


「大丈夫、頑張るわ。
このくらいの荷物も持てないでついていけるワケないもの。」



今まで意気込んでいた自分が恥ずかしい、とシャナは言った。



…あー、惚れる。 



アルはシャナの横顔を見ながら笑った。



「ねえアル。
弟の前で姉さん見てニヤニヤしないでくれる?」


「うっ、うるさい!」



シャナがこっちを向いたので慌てて怒鳴る。