彼女が忍成さんを“俊介”って呼ぶたびに、あたしの胸がなんかチクリと痛む。
そんなあたしを見て、真希さんが口を開く。
「俊介とはもうホントに何でもないから、気にしないでね。あたし結婚してるし。」
そう言って左手の薬指を掲げた。
「誤解しないで下さい。さっきも忍成さんが言ってたけど、あたし達何でもないですからっ。」
あたしが慌てて否定すると、真希さんは見透かすように微笑む。
「でもあなたは好きなんでしょ?彼のコト☆」
この人にはきっと隠せない…
あたしは小さく頷いた。
「まぁあたしの片思いですけど。」

