『ごめん。今日は用事があるから。』 と微妙な笑みをこぼしている桐谷翔。 彼が断るなんて珍しい。そんなに大事な用なのかな。 ──キーンコーンカーンコーン… 考えているとチャイムが鳴った。 『私たち次移動教室でしょ?移動しようよ』 『あ、うん。ちょっと待って! まだ用意してない』 『遅〜い 歩いてるからねぇ』 と言って雅は歩いていってしまった。 『待ってよー』 あたしは用意して走り出した。 _