『ここにいるよりはずっとマシよ』 なんかすごいむかついたから、反抗心で抱きしめた。 反抗心、これ忘れないで。 『いや、離してよ』 富永は必死で俺の腕の中から抜け出そうとしている。 だが、俺が逃がすわけがない。 『俺に抱きしめられて逃げようとする奴なんて初めて見た。』 全くの、事実。 本当のことを言っただけ。 そしてやっと抵抗を止めた。 『やっと諦めたか。手がかかる奴』 まぁ俺がしたことなんだけど。 _