『えっちょ…』 そんな言葉もスルー。 みんなスルー。 『いってらっしゃい』 ただ1人、富永の親友であろう女子が面白そうに見送ったのだけは聞こえた。 この際、授業なんてどうでもいい。 テストで点が取れればいいだけの話だ。 …─── 『うぜぇ〜』 俺は屋上に着き、気のゆるみからか、素の俺を出してしまった。 なんか、こいつといると、緊張感がなくなるんだよな。 『えっ…?』 とびっくりしたのか、富永の声が後ろから聞こえた。 _