応援屋

『貴女の大切な物を下さい』




『はぃ?…大切な物?…って…』


しばし考えるが大切な物なんか ない。


『ぃや…でもあたし 大切な物なんか ないですけど;』

正直に応えるが 三人は、フッと鼻で笑い


『失礼… 大切な物とは、必ずしも “物”とは、限りません。とりあえず 考えるまで仮契約と言う事で宜しいでしょうか?』

クイッと眼鏡を上げる姿が様になっている高木さんは、サラサラと契約書に “仮”と付け加えた