なんでこいつは
こぅ強引なんだ
ってか勝手過ぎて
話んなんない
いやでも
本当に来るかすら
疑問だし
あぁは言ったけど
来ないなんてことも
考えられる
まぁ良いや
本当に来るかも
分かんないから
また雑誌に
目を向けた
なのに
暫くして
玄関のチャイム
の音が聞こえる
あ~誰だろ
めんどくさいな
隼人の電話のこと
なんか
すっかり忘れてて
玄関を開けたら
本当にいるから
心底驚いた
『なんでいんの?』
「だから迎えに行く
って言ったじゃん」
『来なくて良いって
言ったじゃん』
「花火は間近で
見た方が綺麗
なんです~
ホラ行くよ?」
わけわかんない
理屈で
あたしは半ば強引に
外に出された
部屋着のまんまだし
まさか本当に
来るなんて...
『自転車の鍵
持ってくるから』
仕方ない
ここまで来られたら
逃げよぅがないし
一旦家の中に
入ろぅとしたが
「あ~いいよ
俺の後ろ乗って」
とそれも許されず
早く早くと
急かす隼人の後ろに
仕方なく跨がった
「行くよ~」

