隣に座るのは
少し躊躇いが
あったから
ほんの少し離れて
ちょっとだけ
金髪頭より下の方に
腰を下ろした
なんだろぅ...
よくドラマとかで
土手に寝転ぶ
シーンあるじゃん
古いかもだけど
正にあんな感じ
髪を揺らす
風が心地良い
「ここなら
制服でもタバコ
吸えるし」
確かに...
ここは何故か
とても居心地の良い
場所だった
「あ.透牾たちには
秘密な」
まるで
悪戯っ子みたく
笑う金髪頭の
髪が風で揺れた
『なんで...?』
あたしを
連れてきたの?
愚問のよぅな気が
してなんでの先に
言葉が詰まる
理由なんか
ある訳ないのに
「なんとなく.
紗罹ちゃん
こぅゆぅ場所
好きそぅだから」
最後まで
言わなかった質問の
答えは
呆気なく返された
なんなんだろぅ
なんで
言いたいことが
分かったんだろぅ
あたしの中で
よくわかんない感情が
渦を巻く
チラと金髪頭を
見ると
さっきまで1人
ず-っと口を開いて
いたのに
今はねっころがって
静かに空を見上げてる
こんな時間だ
あたしの好きな時間
何をするわけでもなく
ただ単純に
ゆっくりすること
最近なかったな
あたしも
真似して
草の上に寝てみた
空は少し雲ってて
だけどなんだか
すごく気持ち良い
穏やかな
気持ちになったら
コイツ案外
良い奴かも...
なんて思ってしまう
あたしも相当
単純なのかもしれない

