「おはよ沙罹」
暫くして
暇を持て余していた
あたしに
登校してきた
舞奈海が声を
かけてきた
席に座りながら
「で?風魅君とは
どぅなの?」
なんて
こいつまで
何言ってんだ
『どぅって?』
幸いクラスは
ざわめいていて
周りにも
あたしたちの話は
聞こえてないよぅだ
いや
聞いてないだけ
だと思うけど
「昨日アレから
どぅなったかって
聞いてんのよ」
何を期待してんの
『別にどぅも...
送ってもらった
だけだよ』
「なんだぁ~」
せっかく沙罹の
春が来たと思ったのに
なんて
つまらなさそぅに
机にうなだれる
舞奈海
『んなもん
来るわけないじゃん
しかも相手が
アレじゃぁ』
「風魅君人気ある
んだよ?
優しいし」
人気あるのは
知ってる
何度か廊下で
騒がれてるの見たし
顔だけ見たら
格好良い分野
だとも思う
「でも沙罹と同じで
告白されても
全部
断っちゃうんだって」
舞奈海の情報は
絶対だ
その情報源は
おそらく
透牾だろぅけど
『へ~』
いかにも興味ない
ですって感じで
適当に相槌を打つ
本当に興味
ないんだけどね

