Milk teA KiiS


金髪頭が
居なくなった
お陰で保健室は
静かな空間に
包まれている

「原にあなたが
体調悪いのにも
本人より先に
気付いたでしょぅ?」

優しい物腰の
先生の言葉からは
あたしの機嫌を
宥めるよぅな
雰囲気を出している

『まぁ...』

確かに
それにはあたしも
驚いている

行動の節々に
体調が悪いと
思わせる所は
あったのかも
しれない

でも普通
熱まであることに
気付かない人の
方が多い

特にあたしは
化粧もしてるから
顔色なんか
わかりにくいだろぅし

良く気付いたなって
そこだけは
感心した

そこだけはね

「沙罹~?」

ガラっと勢いよく
開いた扉から
入ってきた舞奈海

舞奈海だけじゃなく
後ろには透牾と
...金髪頭まで
戻ってきた

「熱あるんだって?」

心配そぅな顔をする
舞奈海

『あぁ...でも全然
平気だから』

笑ってみせたけど
少し辛い

さっきよりも
体の怠さは数段
増してるし

「バカは
風邪ひかない
ってアレ迷信だな」

透牾は相変わらず
うざったいな~

『黙ってなよハゲ』

「誰がハゲてんだ」

言い合いをする
あたしたちを見て
舞奈海は少し
安心した表情に
戻った