舞奈海がうちに
泊まってから数日
今日が冬休み
最終日
そして隼人が
フランスに旅立つ日
9時にかけた
アラームが鳴る前に
目が覚めた
ろくに
寝れなかったから
少し目が腫れてる
それをなんとか
化粧でごまかして
いつもどおりに
朝ご飯の支度をして
『よし、完璧』
髪を整え
鏡の中で笑った
あたしは
いつものあたしだ
大丈夫
これなら
泣かなくてすむ
「出掛けるの?」
洗面所を出た所で
珍しく家にいた
母に出くわした
『今日だから.
隼人がフランス
行くの』
「あぁ..そっか..」
納得した
でも少し寂しそぅに
笑った母
隼人は何度か
家に来てたし
母とも仲が良かった
透悟以外の
男友達にびっくりした
顔をした母が
今は少しだけ
懐かしい
ほんの数ヶ月
前の話なのにね
「沙羅」
玄関に向かった
あたしの背中に
届いた母の声
振り返れば
いつになく優しく
そして初めて見る
お母さんの顔をした
母がいた
「沙羅の気持ちは
沙羅の口からしか
出てこないんだからね」
その言葉に
目を丸くしたのは
自分が良くわかる
気付いてたんだ
あたしの気持ち...
「いってらっしゃい」
『...うん』

