ガチャと
リビングの扉が
開かれる音で
我に返る
そぅいえばあたし
まだ制服のままだ
なんて回らない
頭でぼんやり
考えていた
「あれ?
紗羅今帰ったの?」
姿を見せたのは
仕事中のはずの母
『いや.今さっき』
「そぅ」
『お母さん仕事は?』
「ちょっと忘れ物
したから取りに
来たの」
そぅ言いながら
キッチンに移動する
母の背中を
見つめていた
「紗羅?」
『ん?』
「どぅかした?」
水の入ったコップ
を手に不思議そぅに
あたしを見る母と
目が合った
あ~またあたし
考え事してた
『なんでもないよ』
「そぅ?
なら良いけど」
そぅ流して
リビングを出て行った
母にちょっと
ほっとした
深く追及されても
今わ困るだけだ
隼人は何度か
家にも来てて
母とも仲が良いから
こんな話
恥ずかしくて
出来やしない
ため息を1つ吐いて
制服を着替えに
自分の部屋に
向かった

