『隼人...?』
少し顔を上げて
覗いた隼人は
とても寂しそぅに
そして今までで
1番優しく
微笑んでいて
不覚にも
何故か涙が
出そうになった
ふいに
隼人の腕の力が
緩められ
少し体が離れる
名残惜しいとも
感じた
でも少し安心してる
温もりが離れ
体を冷たい風が
冷やしていく
なのにまた
隼人が近づいて
来るのを感じて
顔を上げた
正確に言えば
隼人の顔が
近づいてきてて
反射的に
目を閉じれば
唇に暖かい何かが
触れ
一瞬のうちに
離れていった
恥ずかしいとか
そんなの
感じる前に
された行為に
頭がついていかない
離れたと
思った隼人はまた
近づいてきて
啄むような
キスを何度となく
あたしに降らせ
いつの間にか
それは深いキスに
変わる
初めてのキスは
さっきまで飲んでいた
甘くてちょっと苦い
ミルクティーの
味がした―

