Milk teA KiiS


「隼人を好きって
言ってからだよね
紗羅が変わったの」

『別に...』

「だって化粧とか
気合い入ってん
じゃん」

『そっそんなこと..』

「ないって言える?」

悪戯っ子みたく
あたしを見る
舞奈海の視線に
たえられず

あたしは
席を立って少し
離れた窓辺に
移動した

そりゃぁあたしも
一応女の子だし

好きな人に
見てもらいたくて

綺麗になりたいとか
可愛くなりたいとか

そんな思いも
持ってますよ

特別化粧を
変えたりなんか
してないけど

学校に来れば
必ずと言って
良いほど
隼人に会う

それを考えたら
自然に気合い
入っちゃうんだから
仕方ないでしょ?

夕日が差し込む
窓辺から
グランドを
見下ろせば

調度透悟が
部活中なのが
目に入った