「沙-罹-ちゃ-ん?
どこ行くの?」
自分たちのクラス
のある階を
通り越しても尚
歩き続けるあたしに
後ろから
声をかける奴1名
『どこでも
良いでしょ?』
振り返りもせず
あたしは階段を
上り続けた
答えるのも
めんどくさい
ってのもあったけど
単純に体調が
優れない
朝はあんなに
良かったのに
今じゃ頭痛いし
寒気までする始末
絶対後ろの
バカ男のせいだ
なんて決め付けなきゃ
理由が分からない
屋上の扉を開けると
地上より少し
風を強く感じた
「へ~この学校
屋上開放されてんだ」
呑気なこいつは
まだいたのか
あたしは
適当な所で
座り込み
タバコに火を付けた
煙りが肺に
入る感じはするけど
なんだか
美味しくない
「沙罹ちゃん
タバコ吸うんだ」
あたしの前まで
歩いてきて
覗き込むこいつ
どっか行って
くんないかな
『悪い?』
「良くはないでしょ」
苦笑して
そぅ言いながらも
金髪頭は
自分のタバコを
取り出してる
『あんたも
吸うんじゃん』
「俺?俺ゎい-の」
笑いながら
火を付けたタバコは
あたしのタバコと
同じよぅに
白い煙りをだしてる

