「紗羅はさ」
あたしの気持ちを
知ってか知らずか
あたしの方を向いて
優しく笑いながら
舞奈海が口を開く
「中学の頃から
いつだって大人びてて
極度の強がりでさ
そんで軽い
男嫌いだし」
舞奈海の言葉に
軽く苦笑してしまう
余りにも
当てはまり過ぎてる
「だから紗羅が
好きになる人って
どんな人なのか
見当もつかなかった」
確かに
自分自身でも
こんな気持ちを
持つことなんて
一生ないと
思っていた
「でもね
初めて紗羅と隼人が
一緒にいるとこ
見たときに
あぁ隼人なら
紗羅を任せられるな
って思ったの」
あ.親友としてね?
と笑った舞奈海
それは
予想外の言葉で
またあたしは
驚いた顔に
戻ってしまう
「ず-っと紗羅の
側にいたから
なんとなく分かって
たんだ.
紗羅が隼人を
好きになること」
やっぱり
舞奈海には
敵わないかも

