あれから1時間
ついにバンドの
演奏時間がきた
迫る時間の中
音合わせは
完璧のつもりだし
最初の曲は
問題ないはず
心配なのは
昨日完成したばかり
の最後の曲だけ
バンドのみんなと
あたし自身を
信じるしかないか
覚悟を決めて
ステージに立つ
密かに舞奈海と
目を合わせれば
微笑みが返ってきた
なんだ
結構余裕なんじゃん
以外にも肝が据わって
る舞奈海に安心
激しいドラムの音と
共に演奏が
開始された
響く楽器の音に
重なるあたしの声
さっきよりも
盛り上がっている
会場の雰囲気
全てがあたしを
飲み込んでいく
2回目のステージ
だからか
さきほどより
ちょっと余裕が出て
視線だけで会場を
見渡すことも
出来るよぅになった
隅の方で
隼人と透牾が
クラスの男子数名と
手を振ってるのも
目に入る
アップテンポの
2曲を続けて歌い
とりあえず
深呼吸
眩しいくらい
あたしたちにだけ
当たる輝くライト
が熱い
次の曲は
ちょっぴり
切ないバラード
その後
問題の作り上げた
ばかりの曲だ

