Milk teA KiiS


しかし
その予想はあたしを
裏切るみたい

事情を話せば
話ほど
あたしの目には
水分が貯まる一方で

その水が
零れ落ちないよぅ

悟られないよぅ
必死にタバコを
吸ってごまかした

泣いちゃいけない

ここで泣くのは
あたしらしくない

今日あったこと
全部話終わって
タバコを揉み消す

そしたら
黙って聞いていた
隼人が突然立ち上がり
あたしの隣に
座った

「紗羅ちゃん」

『なに』

「頑張ったね」

その言葉とほぼ
同時に腕を引かれ

現状を把握する
頃には既に
隼人の腕の中

思ったより強い力で
抱きしめられる
形になっている

一瞬のことに
驚き
涙が引いた

『ちょっと』

「こぉしてれば
紗羅ちゃんの顔
見えねぇから.
泣いて良いよ」

あぁこれが
隼人の優しさなんだ

そぉ思ったとき
引いた涙が
いっきに溢れだした

自然に零れ出し
頬を伝う涙を
感じる

気丈に振る舞ってても
本当はいっぱい
いっぱいだった