歌詞も書けず
気持ちの整理も
出来ないまま
朝を迎えた
いつものよぅに
朝食を作り
化粧をして
髪をセットする
生憎今日は雨
雨だと髪が
ひどくなるから
嫌だな~
時間が迫るため
下に降りて行くと
何故かリビングに
母がいた
『いたんだ』
「うん.雨だから
出かけたくなくて」
『そっか』
「どっか行くの?」
『うん...
舞奈海っちに』
「そぅ.
気をつけてね」
『うん』
ふいについた嘘
心の中で
ごめんねと
何度も謝りながら
リビングを出た
言えない
母にはこの事
口が裂けても言えない
父があたしに
何の用かは知らないが
あたしが会うのは
何があっても
今日が最後だ
だから
今日だけ
外に出ると
雨の音があたしの
気持ちを和らげて
くれた
何も考えず
ただ雨の音に
耳を澄ます
今日の天気は
あたしの気持ち
そのものかも
傘ごしに見上げた
空はひどく暗い
右に曲がったとき
誰かとぶつかり
そぅになって
足を止めた

