Milk teA KiiS


「あ!滝源さん!」

後少しで
追い抜くはずが
運悪く真後ろに
いるあたしに
金髪が気付いて
しまった

神はあたしを
見捨てたのか...

本気で
そぅ思った瞬間だった

とりあえず
声を掛けられたから
仕方なく
笑顔を造ってみたが

これが失敗

「ほら.俺彼女
居るんだってば」

金髪頭は
訳の分からない
ことを言い張り
腕を取る女の子を
優しく窘める

いや...
顔は怖いけども

「彼女って...
滝源 沙罹ちゃん?」

女の子の視線が
金髪頭から
あたしに注がれた

足止めなきゃ
良かった

泣きそうな女の子
よりこっちが泣きたい

なんなんだ一体
あたし関係ないのに

だいたいの状況は
読めた

はっきり言えば
この女の子を
追い払いたい
ってのが金髪頭の
考えらしい

「ごめんね?」

今だ掴まったまま
の腕を解く
金髪頭は
都合が良すぎるんだ

絶対

優しいよぅに
見せかけ
有無を言わせない
雰囲気を出してるし

ってゆぅか
なんで今日に限って
あたし遅刻なんだろ

自分の失態に
後悔が浮かび

神を恨んだのは
言うまでも無く

とにかく
関係ないって
言ってしまぉうか

そんな葛藤を
1人胸の中でしてた