お弁当を
少しずつ
口にしながら
空を見上げる
天気は良くて
日差しも強いが
時折秋を
感じさせてくれる
冷たい風が吹くため
気温はそぅ
高くない
おかげでこの場所も
なんだか
心地好く感じられる
あの日
父からの手紙のことは
誰にも言っていない
舞奈海にも透牾にも
隠したまま
なんとなく
言いずらくて
タイミングが無くて
結局言えないまま
でもやっぱり
誰かに聞いて欲しい
という思いはある
ぐるぐると
暗い考えばかりが
あたしを支配して
困る
答えを求める
わけではなく
単純に
聞いて欲しかった
隣にいる隼人は
多分あの日
何かあったってことに
気づいているだろぅ
そぅゆぅ奴だから
信じてみても
良いのかな
見上げた空が
微笑んでくれた
気がした

