言っててなんだか
恥ずかしくなった
今更あたしが
励ますことなんか
したってね
でもなんか
隼人があたしに
〈なれるよ〉
って言ってくれた
その気持ちが
ちょっと分かった
「じゃぁさ」
目の前に
出されたのは
隼人の右手の小指
「約束」
『なんの?』
「俺は宇宙1のコック
を目指すから
紗罹ちゃんは宇宙1の
歌手を目指すこと!」
そぅ言うと
強引にあたしの
左手の小指に
絡ませた
「約束な」
悪い約束では
ないかもしれない
その約束を
果たすか果たさないか
正直まだ分からない
先なんか
見えてないから
ただほんの少し
正直になって
とりあえず
学校が始まったら
担任にやっぱ
進路は進学にする
って言いにでも
行こうと思った
お互いの小指が
離れ
自然に笑みが零れる
この海では
隼人に助けられて
ばかりだ
でもおかげで
ちょっとだけ
見直した
「そろそろ
時間かな?」
『戻ろっか』
「あ~もぅちょっと
紗罹ちゃんと
ラブタイム過ごし
たかったな~」
『何言ってんの
変態』
「変態?!
どこが?!」
『十分変態でしょ』
「そんな~
一晩一緒に過ごした
仲じゃない」
『変な言い方
しないでよ』
「本当のことだろ」
『部屋は別でしょ』
ペンションに
着くまで
くだらない
言い合いを繰り返し
ていたら
舞奈海と透牾に
夫婦みたいだと
からかわれた
全く心外だ
こんな金髪と
夫婦になんか
なったら
いくらあたしが
つっこんだって
キリが無いでしょ?

