振り返った先に
いたのは
夕日が反射して
輝く金髪頭
『隼人』
「紗罹ちゃん
ここにいたんだ」
隣に並んだ隼人の
視線は夕日に
向いたままだ
「海って広いな~」
突然何を言いだすのか
不思議に思ったけど
あえて聞かなかった
「紗罹ちゃん
進路どぅするの?」
『進路?』
「ほら夏休み前に
進学か就職かぁ~
みたいな
話あったろ?」
あぁ...
そんなことも
あった気がするや
たいして
興味ないから
忘れてた
「進学?」
『ううん.就職』
「え?」
隼人が驚いたのは
こっちを見た
その表情で分かった
別に進学が
嫌な訳じゃない
まぁ勉強したくない
ってのはあるけど
お金ないとかでもない
ただ自分が憧れてた
学校という場所は
あたしが今いる
場所とは
掛け離れていて
到底追いつけ
そぅにない
距離とかじゃなくて
実力とか
力の問題ね
散々先生にも
進学を薦められたが
単純に
興味が無かった
だから就職
それだけの話

