私はこの子に魅力を感じ、話を聞くことにした。 「お父さんが誰だかわからないんだ。」 お父さんがわからない? 「どういうこと?」 「今のお父さんは本当のお父さんじゃないの。 僕のお父さんはどこにいるの?」 その小さい子はその澄んだ瞳で私に訴えてきた。 自分のお父さんが誰だかわからない。 確かにこの年でそんな問題を抱えているとは・・・。 私にはどうしようもできなかった。