「オトコノヒトはどうしていないのかなあ?」

「む。詳しく話して良いのでしょうか? それ以前に、この子はどの程度、物事を理解しているのか?」
戸惑い気味に呟くアニフです。


「アニフさん、どうしたの?」


「雪女は人間とは違いますからね……」
何と無く雰囲気を出して誤魔化してみるアニフでした。


「うーん……よくわかんないけど。オトナノジジョウってやつだね」
案外、大人びた口を利く雪ダルマですね。


その後は二人、暫く沈黙しています。


「どうやら到着したようです」
アニフがゆっくりスピードを落とし、降下しました。


辺り一面、雪と氷に覆われた場所です。


「いいところだね」
雪ダルマの声のトーンが上がりました。


アニフは震え上がって、雪ダルマには聞こえないように呟きます。
「ぶるぶる……私も寒さや暑さには相当強いのですが。これはかなりなものだな」


そんな二人に、女の人達が恐る恐る近付いて来ました。