「お疲れ」
「あ、はい、どうも・・・・」
登坂さんの隣に戻った頃には、もうヘトヘトだった。
「長澤って、何気にけっこう人気があるんだな」
「さぁ・・・・どうでしょうか」
「まぁ、まだ飲んでも食ってもないだろう。次に呼ばれるまで今のうちに腹に入れとけ」
「はい、じゃあ、いただきます」
そうして、すっかりぬるくなったビールや冷めかけた焼き鳥をお腹いっぱいに入れた。
お酒の席はわりと苦手。
でも、こんな飲み会だったら・・・・登坂さんの隣だったら、それもまた楽しかった。
だけど───・・。
「すみません、登坂さん・・・・あたし、なんか気持ち悪いです・・・・」
30分と経たないうちに、こうなってしまったあたし。
空きっ腹のくせに一気に食べたり飲んだりするからだ・・・・そうは思っても後の祭り。
「はぁっ!? がっつくからだぞ、長澤・・・・。トイレに立てるか? すっきりしてこい」
登坂さんにも同じことを言われ、余計な心配までかけて・・・・。


